オリジナル居合刀
あまり全面的に、商品として載せては居ませんが、当店でも、
一点物のオリジナル居合刀を作る事が出来ます。
金具を選んで、刀身の種類(標準・厚口・軽量)を選んで、柄巻(木綿・正絹・革糸)を選んで、
柄の形(標準・両立鼓等)、刃紋の模様等、一般に真剣の注文打ちでするような事は大抵出来ます。
価格が少し高め(6万円以上)に成るのと、納期が2ヶ月程かかるのが何点ですが、
比較的安価に作らせて頂いて居ます。
実は、今、自分用の居合刀を発注しています。
私の場合は、元々真剣を持っていて、それを使う為に居合を始めたので、
居合刀は長く使って居ませんでしたが、一時期剣道形用の居合刀を使った事がありました。
しかし、一人稽古で緩衝材を巻いた棒に抜き付けで当てている内に、
頭が、「斬る」モードに成ってしまい、抜き付け水平に斬る稽古中に、
木っ端微塵に折ってしまいました。
それ以来、長く真剣だけを使用してきましたが、最近に成って問題が。
教えていると、相手が怖がるのです。
勿論人に向けて、本気で振り下ろすと言う事は有りませんが、
やはり、大丈夫とは思っていても、白刃を向けて迫られると怖い様です。
まー、そりゃあそうかもしれませんね。
自分の手にある刀は怖く無くても、人の手にある刀が自分の方に向けられると嫌ですよね。
とは言え、各形の意味するところをちゃんと説明しようと思うと、その形が想定している
シュチュエーションを正確に伝えねばならず、そうすると、向かい合って、
「相手がこう来るから、こっちはこう対応する。」と言うのをやって見せないと、
理解が深まりません。
で、居合刀を買う事にしました。
となると、せっかくこんな仕事をしているのですから、少し使い易い様に凝る事にしました。
と言っても全て原価ですから、一般のお客様に販売するより安く作れます。
刀身は厚口刀身で、長さは2尺3寸、柄は両立鼓を持たせる形にして、
目貫は中央揃え、柄糸は牛裏革にしました。
金具も、メーカーのカタログから、縦横の比率等を詳細に検討して、
自分の手のサイズに合う物を選び、鍔は、既に生産中止と成っている型のデスストックですが、
当店で販売するように、生産が止まる前に、大目に仕入れて置いた物が使い易そうだったので、
それをメーカーへ送付して使ってもらう事にしました。
鞘は、どうせ既製品ですから、使い易さに関係ないので、黒石目の標準的なものにして、
鐺も付けませんでした。
オリジナルの居合刀で、納期に特に影響するのは、鐺金具の取り付け等、鞘の仕様を変える事と、
刀身の樋彫りを、掻き流しにする等、刀身自体に手を入れる事です。
この辺りは、使い易さには全く影響が出ませんが、生産工程と金額には大きく影響する所なので、
この辺は標準仕様で行きました。
一応納期はニケ月後と言われていますが、毎日の様に電話をしているので、
時々チクチクしていきます。
完成したら、こんなのも出来まーす。と報告します。